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⬡ 高度な活用/2026-06-13上級

Gemini の GA 画像モデルは端末解像度ちょうどに出力できない — 縦横比とセーフエリアを揃える壁紙パイプライン

GA 版の画像モデルに切り替えたら壁紙が端末画面に収まらない。1枚のマスターから全デバイス分を正確に切り出し、生成回数を台数分の1に抑える壁紙パイプラインの実装を、Pillow のコードとともにまとめます。

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✦ プレミアム記事

GA 版の画像モデルへ切り替えた直後、生成した壁紙が iPhone の画面にぴったり収まらないことに気づきました。preview モデルで詰めていた頃と同じプロンプトを投げているのに、上下に余白が出たり、逆に主題の端が切れたりします。原因は単純で、画像モデルは「1206×2622 ピクセルで出して」というピクセル指定を受け付けず、あらかじめ決められた縦横比のセットでしか返してくれないからです。

個人開発で壁紙アプリを長く運用していると、この「モデルが返す画像」と「端末が要求する解像度」の噛み合わなさは避けて通れません。しかも gemini-3.1-flash-image-preview と gemini-3-pro-image-preview は 6/25 に停止予定で、GA 版へ移したタイミングでちょうどこの問題に正面からぶつかりました。ここでは、私自身が壁紙の自動生成パイプラインで採っている「1枚のマスターから全デバイス分を切り出す」設計を、動くコードとともに共有します。

なぜピクセル指定が効かないのか

画像生成モデルに対して「1206×2622px で出力して」とプロンプトやパラメータで頼んでも、返ってくるのはモデルが対応している縦横比(1:1、3:4、4:3、9:16、16:9 など)のいずれかに丸められた画像です。これは GA 版でも preview 版でも変わりません。モデルは「比率」を理解しますが、「ピクセルの絶対値」をあなたの端末に合わせて出してはくれません。

一方で壁紙アプリが必要とするのは、端末ごとのピクセル絶対値です。主要な縦持ち端末を並べると、要求される解像度はおおむね次のようになります。

  • iPhone Air: 1260 × 2736 px(縦横比 約 0.46)
  • iPhone 17 Pro: 1206 × 2622 px(約 0.46)
  • iPhone 16/17 Pro Max: 1320 × 2868 px(約 0.46)
  • Pixel 9 Pro 級の Android: 1280 × 2856 px(約 0.448)
  • Android xxxhdpi の一般的な縦壁紙: 1440 × 3200 px(約 0.45)

注目したいのは、どれも縦横比が 0.45〜0.46 に集まっている点です。これは 9:16(= 0.5625)よりも縦長です。つまり 9:16 で生成した画像は端末が欲しい比率より「横に広い」ので、横方向を削れば全機種を賄えます。逆に言えば、生成側で 9:16 を選び、後処理で正確なピクセルへ落とし込むのが最も破綻しにくい方針になります。

設計の起点 — 1枚のマスターから全デバイスを切り出す

ここが本記事でいちばん伝えたい判断です。デバイスごとに生成 API を叩くのではなく、十分に大きい1枚のマスター画像を生成し、そこから各端末の解像度へクロップ・リサイズする設計を私は推奨します。

理由は2つあります。1つはコストです。画像生成は1枚あたりの課金です。仮に1枚 $0.04 として、4機種ぶんを個別生成すれば1デザインあたり4回の課金が発生します。マスター1枚から切り出せば課金は1回で済み、生成回数は台数分の1、この例では 1/4 になります。壁紙を1,000デザイン用意するなら、4,000回が1,000回に減る計算です。

もう1つは一貫性です。端末ごとに生成すると、同じプロンプトでも構図や色がわずかにずれます。1枚のマスターから派生させれば、全機種で完全に同じ絵柄を配れます。

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この記事で得られること
✦GA 版画像モデルの出力が端末解像度に合わず困っていた人が、1枚のマスターから全デバイス分を正確に切り出すコードを今日手に入れられる
✦デバイスごとに生成して API コストが膨らんでいたパイプラインを、生成回数を台数分の1に減らす設計へ切り替えられる
✦セーフエリアを踏まえたプロンプトとクロップで、主題が見切れない壁紙を安定して量産できるようになる
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