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開発ツール/2026-06-17上級

廃止予定の Gemini モデルを CI で検知する ― 連続するデッドラインを取りこぼさない仕組み

廃止・停止が重なる時期に、リポジトリ内の古い Gemini モデル指定を CI で機械的に検知する仕組みの作り方を、廃止レジストリ・走査スクリプト・残り日数による段階警告まで実装ベースでまとめます。

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先週、自分の手元で恥ずかしい取りこぼしを見つけました。ある壁紙アプリの、月に一度しか走らないサムネイル生成スクリプトの中で、すでに後継へ移したはずの古い画像モデルがまだ指定されていたのです。普段触るコードは移行済みでしたが、CI も通らない単発スクリプトは誰の目にも触れず、停止日を過ぎれば静かに 404 を返すだけの状態でした。

6月は Gemini まわりの停止・廃止が立て続けに来る時期です。CLI と Code Assist の個人向け提供が止まり、画像のプレビューモデル 2 種も間もなく停止します。移行ガイドは丁寧に書かれていますが、ガイドが教えてくれるのは「何が止まるか」であって、「自分のどのファイルの何行目が止まるか」ではありません。後者を人間の記憶と grep に任せている限り、めったに触らないコードの中の指定は必ず取りこぼします。

私は技術ブログを 4 つと、iOS / Android の自作アプリをいくつか、個人開発で並行して運用しています。それぞれが少しずつ違うモデルをピン留めしているので、停止のたびに全リポジトリを手で確認するのは現実的ではありません。そこで、古いモデル指定を CI で機械的に弾く小さな仕組みを組みました。以下では、その廃止レジストリと走査スクリプトを、実際に動く形で共有します。

なぜ「移行ガイドを読む」だけでは足りないのか

移行作業を手で進めると、たいてい次の 3 つで漏れます。

ひとつ目は、停止日がばらけていることです。6/18 に止まるもの、6/25 に止まるもの、来月のものが混在すると、人間は「いちばん近い締切」しか意識に残りません。残りの締切は、その日が来てから思い出します。

ふたつ目は、参照箇所が散らばっていることです。アクティブなアプリ本体は移行しても、ドキュメントのコード例、過去のサンプル、CI を通らない運用スクリプト、.env.example のコメントなどに古いモデル ID が残ります。これらは普段のテストを通らないので、壊れたことに気づくのはユーザーからの問い合わせか、クラッシュレポートが来てからです。

みっつ目は、モデル ID が文字列であることです。型もスキーマもないただの文字列なので、コンパイラもリンタも何も言ってくれません。"gemini-3.1-flash-image-preview" と書いてあっても、それが 8 日後に消えることはコードのどこにも書かれていません。

この 3 つはすべて「機械が得意で人間が苦手な」種類の作業です。だから機械にやらせます。

まず「廃止レジストリ」を 1 ファイルにまとめる

最初にやるのは、止まるモデルの正本リストを 1 つの JSON にまとめることです。ここが唯一の真実の置き場所になります。各エントリには、モデル ID、停止日、後継、出典をひもづけます。

{
  "$schema_note": "停止予定の Gemini モデルの正本。停止日は YYYY-MM-DD(UTC基準で保守的に判定)。",
  "deprecations": [
    {
      "model": "gemini-3.1-flash-image-preview",
      "shutdown": "2026-06-25",
      "replacement": "gemini-3.1-flash-image",
      "note": "プレビュー版の画像生成。GA 版へ。",
      "source": "ai.google.dev/gemini-api/docs/deprecations"
    },
    {
      "model": "gemini-3-pro-image-preview",
      "shutdown": "2026-06-25",
      "replacement": "gemini-3.1-pro-image",
      "note": "プレビュー版の画像生成。GA 版へ。",
      "source": "ai.google.dev/gemini-api/docs/deprecations"
    },
    {
      "model": "gemini-2.0-flash",
      "shutdown": "2026-09-30",
      "replacement": "gemini-3.5-flash",
      "note": "順次デフォルトが 3.5 Flash へ移行。",
      "source": "ai.google.dev/gemini-api/docs/changelog"
    }
  ]
}

ここで大事なのは、停止日を必ず添えることです。後で「残り日数」で警告の強さを変えるための材料になります。停止日が分からないモデルは、暫定で近めの日付を入れて保守的に倒しておきます。レジストリは公式の廃止ページを正本とし、新しい停止が発表されたらこのファイルだけを更新します。スクリプト側には日付を直書きしません。

このレジストリは各リポジトリにコピーするのではなく、共通の場所に 1 つ置いて参照するのが理想です。私は 4 サイト分を 1 ファイルで共有しています。停止情報が増えたときに 1 箇所だけ直せば、全リポジトリの判定が同時に新しくなります。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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この記事で得られること
移行ガイドを読むだけでは取りこぼす『めったに触らない単発スクリプト内の gemini-3.1-flash-image-preview などの古いモデル指定』を、CI で機械的に拾えるようになる
モデル ID・停止日・後継をまとめた JSON 廃止レジストリと、残り30日で warn から fail へ切り替える Python 走査スクリプトを、そのままコピーして使える形で手に入る
複数リポジトリ・複数の停止期限を抱えていても、どこに何日後の地雷が埋まっているかを一覧で把握できる状態に持っていける
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