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開発ツール/2026-08-28中級

1日2回のはずの分類バッチが1回しか動かない — 成果物から実行回数を復元する

定期実行のうち片方の枠だけが不発火し、失敗ログが一件も出ないまま処理量が半分になっていた運用の記録です。成果物と未処理残高から実行回数を復元し、起きなかった回を名指しする手順を動くコードでまとめます。

Gemini API233バッチ処理9定期実行運用13オブザーバビリティ3

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素材フォルダの残りが、思ったほど減っていませんでした。

壁紙アプリのカテゴリ分類を Gemini に任せていて、処理待ちの画像は毎日確実に減っているはずでした。ところが月曜に見た残数と、金曜に見た残数の差が、頭の中の見積もりとどうにも噛み合いません。

ログを開きました。エラーはありません。失敗した実行が一件もない。分類結果のファイルも、開けばどれも正しく埋まっています。

このとき私が最初に疑ったのは、処理そのものの遅さでした。一回あたりの件数が落ちているのだろう、と。実際には違いました。一回あたりの件数は設計どおりで、回数のほうが半分だったのです。

気づいた手がかりは、失敗ではなく減り方でした

異常の入口は、いつも壊れた成果物だと思い込んでいました。壊れたファイル、落ちたジョブ、赤いアラート。ところが今回は、出てきたものが全部きれいでした。

きれいなまま、量だけが足りない。

この種の欠落は、監視の構造上どうしても見つけにくくなります。ログは「起きたこと」の記録だからです。起きなかった実行は、そもそも行を持ちません。行がないものを grep することはできません。

私自身、個人開発で動かしている定期処理を10年以上抱えてきましたが、この形の事故を疑う癖はついていませんでした。落ちたら気づく、という前提が身体に染みついていたのだと思います。

成功だけを書くログには、起きなかった実行が映りません

まず、手元にどんな観測点があったかを整理しました。

観測点何が分かるか不発火を検知できるか
実行ログ(成功・失敗)起きた実行の内訳できません(行が存在しない)
Gemini API のエラー率呼び出しの健全性できません(呼び出し自体がない)
成果物ファイル処理された対象と時刻時刻を集約すれば可能です
未処理キューの残高実効スループット可能です(乖離として現れます)

上二つは、いくら精度を上げても今回の欠落には届きません。観測対象が「呼び出しの中身」に閉じているからです。処理系の外側、つまり成果物と残高の側に立たないと、起きなかった回は見えてきません。

この区別が、後の設計を全部決めました。

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定期実行のうち一部の枠だけが黙って不発火している状態を、被害が出る前に自分の環境で確かめられるようになります
成功ログではなく成果物と未処理残高から実行回数を復元する手順を、そのまま自分のバッチへ移植できるようになります
計画比 0.5 のような乖離を残高の推移から自分で計算し、遅さではなく不発火を疑う判断ができるようになります
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