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⟐ 開発ツール/2026-09-03中級

Gemini にコードをまとめて渡せるようになった日から、同じフォルダを選ぶのをやめました

複数のコードファイルをまとめて渡せるようになると、難しさは貼り付けから選択へ移ります。自分の Next.js リポジトリで依存グラフを実測し、フォルダ単位の選び方が呼び出し側を1件も拾わなかった経緯と、いま使っている選択手順を書き残します。

gemini121gemini-advanced6code-review3dependency-graphtypescript16

✦ プレミアム記事

複数のコードファイルをまとめて渡せるようになったという告知を読んだ朝、私が最初に開いたのは Gemini ではなく、自分のリポジトリのフォルダツリーでした。

1 枚ずつ貼り付けていた頃は、悩む余地がほとんどありませんでした。手で貼るので、多くても 2 枚か 3 枚です。選択肢が狭いことが、そのまま判断の代わりになっていました。まとめて渡せるようになった瞬間に、その代わりが消えました。

最初のうち、私は同じフォルダのファイルをまとめて選んでいました。src/lib を直したいのだから src/lib を丸ごと渡せばよい、という素朴な考え方です。結果は芳しくありませんでした。返ってくる指摘は文法としては正しいのに、実際に壊れる場所には一度も触れませんでした。

原因が分かったのは、手作業をやめて数えてからでした。先に選ぶのは、直したいファイルではなく、そのファイルを呼んでいる側です。 この一文にたどり着くまでに、私は同じ質問を三往復しております。

貼り付けから選択へ移った日に、手が止まりました

添付できる枚数が増えると、作業の難所が移動します。以前は「この 1 枚に全部が書いてあるか」を気にしていました。いまは「この 10 枚の中に、答えを決める 1 枚が入っているか」を気にしています。

厄介なのは、外れていても答えが返ってくることです。渡した範囲の中で辻褄の合う説明は、たいてい作れてしまいます。読む側からは、範囲が足りないのか結論が違うのかの区別がつきません——ここが、貼り付け時代にはなかった落とし穴でした。

私が運用している Lab のサイトは Next.js と Cloudflare Workers で動いており、記事の取得まわりは 1 本の薄いモジュールに集約しています。直したいのはいつもその 1 本です。ところが壊れるのは、その 1 本を呼んでいる側でした。

同じフォルダを選ぶと、呼び出し側は何件入るのか

感覚で語ってもしかたがないので、実際のリポジトリで数えました。対象は Gemini Lab の src 配下で、TypeScript と TSX を合わせて 68 ファイル、およそ 450 KB です。

数えたのは 2 種類です。ひとつは「同じフォルダにあるファイル」、もうひとつは「そのファイルを import しているファイル(呼び出し側)」です。

対象ファイル同じフォルダの他ファイル呼び出し側の総数うち同じフォルダにいる数
src/lib/content.ts2190
src/config/pricing.ts190
src/lib/premium.ts230
src/config/gone-slugs.ts110

4 ファイル分を合計すると、呼び出し側は 32 件あり、そのうち同じフォルダにいたのは 0 件でした。フォルダ単位で選ぶという方法は、このリポジトリでは呼び出し側を 1 件も拾えていなかったことになります。

src/lib/content.ts の呼び出し側 19 件は、17 個の別々のディレクトリに散っていました。記事一覧、タグ、レベル別ページ、フィード、サイトマップ、検索用の API ルート。どれも「記事を取ってくる」という一点でだけつながっています。役割ごとにフォルダを切るほど呼び出し側は遠くへ散らばるのだと気づいたのは、この一覧を眺めていたときでした。

私が三往復した理由も、これで説明がつきます。答えを決める 1 枚を、私は毎回添付し忘れていたのです。

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