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◈ API / SDK/2026-04-09中級

Gemini API のエラーを status で見分ける — 本番で止めない実装

Gemini API のエラーを HTTP status と finish_reason の2軸で切り分け、待つべきものと直すべきものを即断するための実装ノート。429 の3種類の上限、モデル廃止時のフォールバック、google-genai SDK 移行後の例外階層まで扱います。

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✦ プレミアム記事

個人開発のアプリに Gemini API を組み込んだ初日、私自身がいちばん時間を取られたのは、エラーコードそのものよりも「これは待てば直るのか、それともコードを直すべきなのか」という判断でした。429 が返ってきても、レート制限なのか認証なのか、レスポンスの status を読むまでは分かりません。

ここでは、Gemini API で遭遇するエラーを status と finish_reason で分類し、本番で止まらないように処理へ落とし込む方法を、実際に使っているコードとともに整理します。狙いはエラーの一覧をつくることではなく、出たときに迷わず手が動く状態をつくることです。

最初の90秒でやる切り分け

エラーが出たとき、私がまず足すのは対処ではなく1行の出力です。例外の型と、レスポンスに載っている status を先に見ます。ここを飛ばして「とりあえずリトライ」から書き始めると、直らないものを延々と待ち続ける実装ができあがります。

except Exception as e:
    # 型と code を最初に出す。ここが切り分けの起点になります
    print(type(e).__name__, getattr(e, "code", None), getattr(e, "message", e))

見るべき軸は2つだけです。

  • HTTP status(400 / 401 / 403 / 429 / 500・503)— そもそもリクエストが受理されたか
  • finish_reason(SAFETY / RECITATION / MAX_TOKENS)— 受理されたうえで、生成が途中で止まったか

前者は「送り方」の問題、後者は「中身」の問題です。同じ「応答が返ってこない」という症状でも、この2つは打つ手がまったく違います。以降は、この2軸に沿って status の系統ごとに整理していきます。

400 Bad Request — リクエスト形式・モデル名の誤り

400 Bad Requestエラーは、サーバーがリクエストを理解できない場合に発生します。主な原因は3つです。

1. モデル名の誤り

最も多いのはモデル名を間違えるケースです。Gemini APIで利用できるモデルは限られています。

import google.generativeai as genai
 
genai.configure(api_key="YOUR_GEMINI_API_KEY")
 
# ❌ 間違い:モデル名が存在しない
model = genai.GenerativeModel("gemini-invalid-model")
 
# ✅ 正解:実在するモデル名を使う
model = genai.GenerativeModel("gemini-2.5-flash")
response = model.generate_content("こんにちは")
print(response.text)

最新で利用可能なモデル一覧は、Google AI Studioの「モデルの選択」ページで確認できます。よく使われるモデルは以下の通りです:

  • gemini-2.5-flash — 高速・低単価。実装中の試行錯誤はこれで十分です
  • gemini-2.5-pro — 精度重視。長文の要約や複雑な推論向け
  • gemini-3-pro — 最新世代。対応状況はリージョンによって差があります

2. JSONフォーマットが不正

TypeScript/JavaScriptでAPIを呼び出す場合、リクエストボディのJSON形式が正しくないと400エラーが発生します。

import { GoogleGenerativeAI } from "@google/generative-ai";
 
const genAI = new GoogleGenerativeAI("YOUR_GEMINI_API_KEY");
const model = genAI.getGenerativeModel({ model: "gemini-2.5-flash" });
 
// ✅ 正しいリクエスト形式
const response = await model.generateContent({
  contents: [
    {
      role: "user",
      parts: [{ text: "こんにちは" }],
    },
  ],
});

特にcontents、parts、roleなどの必須フィールドが欠落していないか確認してください。

3. 入力長が上限を超えている

テキスト入力が非常に長い場合、リクエストが400エラーで拒否されることがあります。Gemini APIのコンテキストウィンドウ(入力可能な最大文字数)は、モデルごとに異なります。

  • gemini-2.5-flash — 最大100万トークン

もし大量のテキストを処理する必要があれば、テキストを分割して複数回に分けてリクエストを送るようにしてください。

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この記事で得られること
✦例外を status と finish_reason で分類し、待つべきか直すべきかを即断する統一ハンドラの実装
✦429 を RPM・RPD・TPM の3軸で切り分け、ジッター付き指数バックオフで本番の取りこぼしを抑える設計
✦空応答・SAFETY・RECITATION・コンテキスト超過を、原因別の対処に落とし込む実運用の判断基準
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